2021 – Kyoto, Japan

‘Translating the Distance’, translation project and exhibition series with 5 artists at HAPS, Kyoto, Japan.

アートと翻訳に関するプロジェクト、ALLNIGHT HAPS 2020「翻訳するディスタンシング」、HAPS、京都

Curated by Nanao Tsukuda 5 participating artists, Mayo Koide, Taiyo Kobayashi, Kaori Nishio, Yuki Hasegawa and Miki Murakami will work on translations of the text that they have written, from their first/mother language to English, and also to another language that the artists will choose. The translation will be done through having conversation with others, especially talking with people who are NOT a professional about art or translation. The text to translate can be anything, such as their artist statement, explanation of their work, title, or the texts that is inside their work.

京都市に拠点を持つHAPSの展覧会企画ALLNIGHT HAPSの、2020年度キュレーター・ファシリテーターとして参加。
公募にて選んだ5名のアーティスト、小出麻代、長谷川由貴、小林太陽、村上美樹、西尾佳織の、制作・作品にまつわるテキストを、美術や翻訳を専門としない協力者と共に、母語から別の言語へと翻訳を試み、また、そのプロセスを経たアーティストによる5期の展覧会シリーズを2021年1ー3月に開催した。
現在記録集を製作中。(2022年4月)

 

「翻訳するディスタンシング」とは

「翻訳」は、人と人とが接触し、呼びかける/呼びかけられる際に生じ、何かが伝わったり伝わらなかったりする状況や関係性そのものを表出させる。他者と違うことで見えてくる「自分」や、外と違うことで見えてくる「内」は、実際にはその分け方ほど固定化されたものではなく、関与する様々な関係性が変化するとともに変化する。

ウイルスによる影響下で、「物理的に距離を取り合うこと」を「ソーシャル・ディスタンス」等と表現した状況は、これまで意識していなかった人との「距離」や「距離をとる」ということ自体に強い意識を向けさせる。社会は、その「距離」に目を強く向ける状況に徐々に適応し、変化し続けながらまた時間が過ぎていく。

本企画では、「翻訳する」ことで、異なる言葉や文化、環境、自他の間の「距離や関係が変化し続ける」ことに目を向ける機会を作家に提供し、それを作品制作にどう関わらせるのか、また関わらせないのかを見たい。

テキストの翻訳は、可能な限り、美術や翻訳を専門としない協力者と作家とのやりとりを通じて行う。そこで生じる「距離」は、協力者の「制作者ではない視点」を含みながら変化を続ける。その「互いの距離や関係が変化する」プロセスを丁寧に追いかけることで、作品を制作すること、鑑賞することの土台づくりの一助となればと思う。

2020年6月 企画者 佃 七緒