PUBLICATION “echoing echoes -「観る」手引き”

“Echoing echoes -「観る」手引き” is a booklet related to the exhibition, ‘入れ子-露光-echoing echoes’ (2023, Asuka, Japan) of the two artists, Nanao Tsukuda and Yumu Kumada.

2023年10ー11月にかけて奈良県明日香村にて開催した展覧会、佃七緒・熊田悠夢「入れ子-露光-echoing echoes」において、展覧会を鑑賞する手引き、また明日香村を散策するガイドブックとして制作された。(販売の詳細に関しては後述。)

Photo by Nanako KATO 加藤菜々子

「観る」手引き means a Guide for “Viewing”. The book was made as an ‘guidebook’ for visiting the exhibition and also for exploring the village of Asuka. So on each page, the photo of the scenery of Asuka Village is placed in relation to the photos of the work of the two artists.

Before exhibiting their work in Asuka Village, the two artists decided to walk around the village several times and photographed places and viewpoints that caught their attention. In Asuka Village, which has many historical sites such as ancient tombs and stone structures, they chose to capture barns, paths, and grassy areas from their own perspectives, which are usually not given much attention.

The photographs of these landscapes are accompanied by photos of the two artists’ works for different reasons, such as overlaying the concepts of the existing works, seeing similarities in form, or connecting the stories in the background.

各ページには、佃七緒、熊田悠夢が撮影した明日香村の風景と、その風景と関連付けた2名の作品の写真とが共に配置されている。

明日香村で展示するにあたり、作家2名は事前に村内を何度か散策し、気になる場所や視点の撮影を行った。古墳や石造物など、歴史的に価値の高い史跡の多い明日香村の中で、日頃あまり意識されないような納屋や小道、草むらなどを、2名の作家の目線で切り取っている。

その風景の写真に、2名の既存の作品のコンセプトを重ねたり、形の相似を見たり、背景にある物語をつなげたりなど、個々に異なる理由で作品が選ばれ、写真で添えられている。


販売中
冊子『echoing echoes -「観る」手引き』
— 2,750円(税込・送料別)

冊子概要:
●B5変形サイズ、カラー、300部
●写真撮影ポイントと作家のおすすめ地点を載せたマップ付き。
●企画・編集・デザイン・製作=佃七緒、熊田悠夢


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(※下記は本文より抜粋)

展望台にて、案内板と村とを、こっち↔あっちと目を行き来させて見渡す。書かれた名所(らしき地点)と今立っている場所(自分)、そしてその間にあるたくさんのものに自然と意識が向く。

誰かの示す「案内」をきっかけに、今そこに見える風景の見方が少し変わること。自分とある地点との間を、視線や意識が行き来し始めること。

それは2名の作家がちょうど考えていた「人と作品」「作品と土地」「土地と人」との間で、たくさんの矢印《エコー》が行き交い重なること、またそうして空間や人が成り立つことと、関連して感じられました。

たくさんの行き交う《エコー》に包まれる中で、手引き(本書)をほんの少したよりに、作品を、また明日香村を、そして今日の自分を「観る」。そのような時間を作れたら、と考えています。

ぜひ本書を片手に展覧会を、また添付の地図(とスマートフォンのマップ)を片手に、明日香村の名前のあまりないおすすめの地点・視点を「どこだ、どの角度だ…?」と巡っていただけますと幸いです。